何故ゼロの日常は安室の出番が少ないのか

ゼロの日常において、安室透が主人公であるのに、肝心の安室透の出番が少ないじゃないか、という意見をネットでチラホラ見かけます。これはですね、わたしがかんがえると

・安室が孤独で孤高であるという事

・プライベートがほぼない事

この2つが理由なのではないかと

まず安室は孤独であるということ。ゼロの日常にでてくる安室以外の登場人物はみな安室のことをよくわかっていない人たちだけで構成されていますよね。ポアロの梓さん、風見さん、ベルモットなど・・。彼らといる時、安室さんは自分の全てをオープンにして接していません。(というか接せませんね・・笑)いつもなにか秘密を抱えています。さらに安室以外の登場人物はそのことについて感づいている描写が見られません。

ゼロの日常の作中では、安室さんは他のキャラに対して一歩引いてるんです。いろいろ助けたりしてるけど、多分安室さんの人助けの感覚って、困っている人と横並びになって助けるというよりは、自分が上にいてその下にいる人を助けるっていう感覚が普通の人よりもかなり強いんじゃないかな・・。安室さんはスペックが高すぎるゆえにちょっと他の人に対してナチュラルに上から目線なんですよね。悪い人じゃないんですけど。むしろいい人なんですけど。さらに秘密を抱えている身でもあるし仮の姿だから他人事な所があると思います。他人事っていっても、まわりがどうなったってどうでも良いという他人事ではないのがミソですね 。問題は解決してくれるんだけど、ちょっと1人だけ別の方角みてる、みたいな。

漫画は主人公とそれを取り巻く環境にどれだけ感情移入出来るかどうかがポイントな気がします。私はど素人ですが。ここでですよ、主人公が何に対しても距離を置いている漫画って超書きづらくないですか。それならば その場面で一生懸命生きている(?)人達をメインにしたほうが書きやすいですよね。

そんな状況でも安室さんをたくさん出す、すなわち安室さん主体で話が進む展開もかけます。それは安室さん1人のときか、有象無象の中で一人暗躍する話なんかは書けると思います。しかし、それだけでは流石にネタが尽きるし、そもそも安室さん仕事ばっかりで暇な時間が少なそうなので1人の時にするであろうことも限られてくるのであんまり書けないんじゃないかなと・・。

安室さんは仕事か、1人でいるかの2パターンしかないと思う。 仕事のときは誰かとやりとりしていることも多いけど、一歩引いてるから漫画として主人公にしづらいし、プライベートで1人のときは安室しかいないから主体で登場させられるけどなんにせよ1人だから話広げるの難しいし、割合としたら仕事やってるときの方が多いと思うし。

だからゼロの日常は他のキャラの日常に安室透が寄り添う形になることが自然と多くなってしまうんだと思います。この漫画は安室透を一部分しか知らない人達(風見さん、梓さん)を通して断片的に安室透という人物像をみせている構成になっているということです。そしてこれは安室透という特殊な人物像を考えると必然的な結果であると言えます。

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